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薬剤師って何してるの?|病院薬剤師の仕事ー注射室ー

薬剤師の仕事

こんにちは、やくえいといいます!

薬剤師ってどんな仕事しているのかあまりなじみがないというお話をよく聞きます。
以前にも病院薬剤師の仕事をちょっとだけですがご紹介させて頂きました。

調剤室では錠剤などの内服薬や貼り薬などの外用剤についての話が主でした。
風邪などで外来にかかった時に保険薬局でもらう薬でもあるのでイメージしやすかったかもしれません。

今回は病院でしか使うことがほとんどないであろう注射に関するお話です。
注射だとより重症な患者さんに使うイメージもあるのではないでしょうか。
それでは簡単ではありますが書いていこうと思います。

注射調剤

注射も調剤室の仕事と同様に調剤をします。
流れはその時と同じで、

 1. 処方箋監査
 2. 調剤
 3. 調剤監査

となります。
が、注射は内服薬と違う点があります。
静脈内注射や皮下注射など、直接体内に投与するという点です。
そのため使い方にはより注意が必要で、特に急性期の患者さんにはより状態を考慮した投与量としなければならない場合があります。

実際注射調剤する時には検査値や体格、年齢などをより慎重にチェックしていきます。
また、投与する際の速度も重要で、○○分以上かけて投与しなければ副作用の危険性が高まるというものや、○○日以上投与してはいけないなどの注意しなければならないことがあります。

複数の薬を混合して投与することもあります。
Aの薬とBの薬を混合しても問題ないが、Aの薬とCの薬を混ぜると結晶化してしまう、といった事象が起こります。
この場合ですとAの薬とCの薬はタイミングをずらしたり、別の経路で投与したりします。
Bの薬は問題なさそうです。
これは内服薬にはあまりない事象で、配合禁忌と言われるものです。

注射薬の主な形としてはアンプルやバイアル、プレフィルドシリンジなどの形があります。

翼工業株式会社
https://www.tsubasa-van.com/blog/2019/06/27/154312


その他には輸液などのバックタイプの薬も注射薬に含まれます。
アンプルやバイアルについては大きい病院だと調剤ロボット(アンプルピッカー)が設置されており、調剤を支援してくれています。
中にはバック製剤まで取りそろえてくれるものもあります。

4施用分割払出し運用の構成例
株式会社ユヤマ「注射薬自動払出システム」https://www.yuyama.co.jp/product/products/injection.html

めちゃめちゃ便利です。
取り違えがほとんどないと思うので、薬剤師は投与量などのチェックだけで良さそうですね。
ただ、まぁ、すごく場所取るんですよね。笑
広めのLDKくらい・・・
なので中小規模の病院だと置けません。
中身の補充だけは手作業になるんですが、重い輸液を補充する時は大変です・・・
ただし、それを差し引いてもあると便利ですし取り違えなく安全!

と、注射室での仕事はこんな感じで、実際に取りそろえた注射薬が患者さんに投与されていきます。
やっぱり注射だと早く効果が出たり、効果の高いものもあります。
だから副作用などにもより注意していかなければならないし、内服の飲み合わせにも影響する場合があるのでより複雑化していきます。
薬剤師が総合的に薬剤管理していかなければならないことに変わりはありませんね。

あ、ちなみに薬剤師は法的に注射をすることが認められていません。
将来的には変わってくるかもしれませんが、現時点では薬を医師もしくは看護師さんに渡す所までです。
本当は投与時から投与後の様子を観察する所まで薬剤管理なんでしょうが・・・

無菌調製

注射薬は直接体内に投与されるというのは前述した通りです。
もし細菌やウイルスなどが混入していた場合、内服薬などと比べて容易に感染症を引き起こしてしまいます。
そのためより厳重な衛生管理をした上で、手順も少なく投与までたどり着かなければなりません。
ただしやむを得ず薬剤の混合が必要な場合、無菌環境下で薬剤の混合していきます。
無菌調製といいます。

例えば、長期間食事を摂れない状況にある患者さんに対して高カロリー輸液というものをその人に合った量を調製していきます。
あるいは、複数の抗がん剤投与が必要な場合も同様に無菌下で調製していきます。
無菌環境を作ってくれるのがクリーンベンチと呼ばれるものです。

日本エアーテック株式会社「クリーンベンチ」https://www.airtech.co.jp/products/cleanbench/1034/

抗がん剤の場合は安全キャビネットと呼ばれる、クリーンベンチよりも調製者の健康安全に配慮した専用の設備を用います。
衛生的な操作+安全な操作が必要になってきます。
他の職種よりもより薬について知識のある薬剤師が責任を持って調製していくべきですね。

外来がん化学療法

抗がん剤治療といえば、抗がん剤を点滴するために入院するイメージがあるかもしれません。
そうすると患者さんは普段の生活が制限されてしまい、結果的に生活の質を落としかねません。
近年は薬の投与方法などが簡素なものになったり、分子標的薬と呼ばれる比較的副作用が少ないと言われている製剤もあります。
そこで入院することなく外来で抗がん剤治療を受けてもらい、より生活の制限を減らそうと外来がん化学療法を施行している病院が多くあります。

ただし、いくら簡素で副作用が少なくなったといっても抗がん剤であることに変わりはありません。
他に飲んでいる胃薬や血圧の薬などと違い、副作用も重く、やっかいなものもあります。
やはりそこは薬剤師がきちんと副作用の予防方法や、副作用だと気づいた時にどうするべきか説明していく必要があります。
副作用の管理は結果的に長く抗がん剤治療を続けられることになり得ます。
そこにしっかりと薬剤師が介入するかしないかで、その後の生活に違いが出てくることは間違いありません。

また、抗がん剤治療の中には注射と内服を組み合わせるものもあります。
注射は病院で、内服は保険薬局でもらって自宅で飲むというパターンです。
そのため、病院薬剤師と薬局薬剤師は密に情報交換をすることが望まれます。
一貫した薬剤管理をしていくことは薬剤師法にも記載がある内容です。

でも法律に関係なく一貫して患者さんの生活に寄り添うことは薬剤師の責務だと思っています。
病院と薬局が連携していくことの重要性はますます高まっていくと思います。
そういう意味でも薬剤師のコミュニケーション能力がより求められていきそうですね。

まとめ

今回は薬剤師の仕事ー注射室ーをご紹介してきました。

・注射調剤
・無菌調製
・外来がん化学療法

と、このような仕事をしています。
いや、外来がん化学療法は注射室の仕事に限った話ではないですが・・・

がん化学療法に関しては専門・認定薬剤師制度があります。
こういった専門領域についてより深く学ぶことで、自分のスキルアップや薬剤師としての価値を上げていくことはこれからのAI医療の時代の中で重要なことだと思います。

まとめと言いつつ話がズレてしまいました。
注射薬は内服薬とはちょっと違う気の遣い方をします。
ただ、薬剤管理という点ではどちらも薬剤師にとっては同じように考えていく必要があります。

今回は病院薬剤師メインの話になってしまいましたが、これを機に1人でも多くの人が薬剤師の仕事に興味を持ってくれれば幸いです。

それではまた!

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